「最短距離」は最短ではない
遠い跳躍や、ポジション移動の時に、「鍵盤から鍵盤へ最短距離で移動して準備しましょう」と言われたことはないだろうか?
自分もよく言われてきた。それで、次の鍵盤へすごいスピードで平行移動し、たどり着いたことを確認して打鍵を始めていた。
実はこの「最短距離」は理論上最短距離だが、演奏上は全然最短でなくロスが多い。
・移動する
・打鍵する
の2種類の動きが挟まっているから。
打鍵する動きを、移動の中に入れてしまえばいいのだ。
駅弁を買って、目的地に到着してからお弁当を食べ始める人はいないのと同じ。
新幹線に乗り込んだら、お弁当の包みをさっさと開け始めればいい。
演奏上の最短距離を考えるときにポイントとなるのは、腕使い。
腕使いがもっとも無理なく、一連の動作で曲線美を描きながら運べる軌道を考えてみよう。
2次元で考えるよりも自由で楽しいですよ。