本荘 悠亜
(ほんじょう・ゆうあ)

1995年生まれ。滋賀県出身。3歳よりピアノを始める。

灘高等学校、東京大学文学部美学芸術学専修(音楽学)を卒業後、3年の会社員生活を経て、桐朋学園大学院大学音楽研究科演奏研究専攻ピアノ科修了(修士)。在学中、60分×3回のソロリサイタルをすべて異なるプログラムで開催。

東京大学では、音楽の哲学(Philosophy of music)を専攻し、特に英米分析哲学の手法による演奏行為論、芸術の定義などについて研究する。卒業論文として《テクノロジーによるスキルの代替が音楽演奏の定義に及ぼす哲学的問題―ゴドロヴィッチの演奏論を中心に―》を執筆し、次席にて卒業。

桐朋学園大学大学院での研究内容は以下の通り。

(1年次)ショパンが創出した革新的なピアニズムと、それを現代のピアノにて効果的に再現する方法について研究。レパートリー上は、ショパン、シマノフスキ、スクリャービンの共通性について、3者が作曲したマズルカや種々の性格作品を軸として研究。

(2年次)ピアノ協奏曲として、「モーツァルト第27番」「チャイコフスキー第1番」を主要レパートリーとして研究し、オーケストラと共演を果たした。ソロでは、ベートーヴェン・ブラームスを中心としたドイツ音楽を取り扱い、特に変奏の技法に着目して研究を行った。

ピアニスト黒木洋平氏の考えに深く共感し、ショパンのメソッドに基づいた現代ピアノ奏法(モダンピアニズム)の習得・指導法についても研鑽を行う。

滋賀県ピアノコンクールにおいて、第24回小学校高学年部門第1位および知事賞受賞、第30回高等学校部門第1位。ピティナ・ピアノコンペティション全国決勝大会にて、A1級銀賞、B級べスト賞、C級入選。同コンペティション地区本選会にて、F級奨励賞、Yカテゴリー第2位。第19回大阪国際音楽コンクールPOA部門ファイナルにて第2位(最高位)受賞。第12回熊谷ひばりピアノコンクールG1(音大・専攻)部門金賞および埼玉県知事賞(グランプリ)受賞。第12回日本バッハコンクール大学・大学院部門銀賞。第8回下田国際音楽コンクールプロフェッショナル部門にて奨励賞受賞。第1回YYA国際ピアノコンクールにて、予選を第1位で通過、本選入選。

優秀な成績により、桐朋学園大学院大学奨学金を2年連続授与される。

2022年5月、モーツァルト《ピアノ協奏曲第27番》(第2・3楽章)を桐朋アカデミーオーケストラ(指揮:高関健)と共演。

2022年8月、京都にて、ソプラノ歌手鈴木麻琴氏とトーク付きのジョイントリサイタル『歌とピアノで紡ぐ明暗』を開催。

2022年10月、学内オーディションに合格し、チャイコフスキー《ピアノ協奏曲第1番》全楽章を桐朋アカデミーオーケストラ(指揮:十束尚宏)と共演、好評を博す。

東京大学教養学部選抜学生オーディションに合格し演奏会に出演。

2022年1月、メズム東京「Showcase」コンサートに出演。

2022年3月、オーディションに合格し、びわ湖ホール主催公演「ザ・ファーストリサイタル2022」に出演。

2022年11月、音源選考ののち、ヴァイオリニスト椎名慧氏と共に「とやま室内楽フェスティバル2022」に富山ゆかりのアーティストとして参加、7日間のマスタークラスを受講。「スペシャルコンサート」「ジャンプスタートコンサート」に出演。

2022年12月、応募55組の中から唯一ソロのピアノ奏者として選出され、墨田区主催事業「演奏家の船出コンサート」に出演。

オペラ作品のディレクター、合唱指導者としても活動歴があり、東京大学歌劇団のオペラ公演において、《愛の妙薬》音楽監督、《カルメン》《マノン》合唱指揮を歴任。また計10公演にて専属コレぺティを務め、歌手やオーケストラを熟知した安定感のある伴奏には定評がある。

これまでに稲垣聡、クラウディオ・ソアレス、高橋いつき、岡田博美、鶴見彩の各氏に師事。現在、若林顕、黒木洋平両氏のもと演奏芸術を磨いている。室内楽を銅銀久弥、川久保賜紀の各氏に師事するほか、練木繁夫氏のレッスンを受講。

KLASSEピアノ教室アシスタント講師。MIYAピアノ教室特別講師。島村楽器音楽教室ピアノ講師。YouTubeチャンネルにてピアノ指導動画を配信中。

(2023年5月現在)

演奏動画

本荘悠亜 第1回ピアノリサイタル 桐朋学園大学院大学

カロル・シマノフスキ「メトープ」より「セイレーンの島」